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LED照明の農業への利用

近年LED照明の農業利用が脚光を浴びています。 レタス等の葉もの野菜では、無農薬栽培や通年栽培が可能な工場生産が急速に進んでいます。

工場生産の問題

工場生産で問題となるのは植物のエネルギー源です。 養分等は十分に管理された工場にメリットは大きいですが、エネルギー源、すなわち光は、太陽光に勝るものはありません。 その太陽光の代わりに蛍光灯を利用していましたが、問題はエネルギー効率です。

蛍光灯でも多少の工夫は進んでおり、植物栽培用の蛍光灯もあります。 しかし、最近急速に普及し始めているLED照明が非常に注目を集めています。

LED照明でコスト削減

LED照明は、光への変換効率が高く、消費電力が低く抑えられる特徴を持ちます。 蛍光灯と比べるとおよそ半分のエネルギーで同じ明るさを得ることができます。 この点でも農業生産の原料コストは大幅に抑えられるのです。

ここまでなら家庭利用と同じことですが、農業利用ではLED照明ならではの、もう一つの注目ポイントがあります。

LED照明は一つの色の光を出す

LEDの発光は、そもそも非常に狭い光のスペクトルを持ちます。 簡単に言うと一つの色の光を出すということです。 信号機に使われているように、緑なら緑と言う具合です。 蛍光灯やランプでは、全面に緑のフィルターを被せて他の光が透過しないようにしなければなりません。 この特徴を持つLEDに青色発光LEDが発明されました。

この青色発光LEDを利用して、白色LEDが開発されました。 この白色の発光の原理が農業利用に非常に効率的ではないのかと考えられるのです。

白色LEDの光のスペクトル

青色から白色に代えるには、蛍光体を利用します。 蛍光体とは、青色を一度吸収して、少しスペクトルの波長の長い光に変換して放出(蛍光)する物質のことです。 色で言うと赤色側の光に変換します。

その結果、白色LEDでは、元の青色と黄色から赤色の帯域のスペクトルを持つ光を放出します。 これが混ざって白く見えるわけです。逆に言うと緑色が欠落した状態です。緑色と言えば、葉緑素ですね。

葉緑素に必要な光

葉緑素には、緑の光が必要に感じるかもしれませんが、実際には、緑の光を反射しているわけで、有効に使われていないのです。

不要な光を植物に当てるより、必要な光だけを当てた方が、エネルギー効率が良いのではないかというのが、生産側の考えです。 その考え方と白色LEDの光のスペクトルがぴったり合うのです。LED照明を使うと同一光量で数%植物の生産効率が上がるという報告もあるようです。

単なる蛍光灯の代替えでない付加価値にも注目が集まるLED照明なのです。
皆さんの食べているレタスもすでにLED照明レタスかもしれません。

10.07.30


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